【獣医師が解説】犬の下痢の原因・対処法・受診の目安まで|厚木市の動物病院、はやし犬猫病院
厚木市、海老名市、伊勢原市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木のはやし犬・猫病院です。
今回は「犬の下痢」について、原因・家庭での対応・動物病院を受診すべき症状の目安まで、獣医師の視点からわかりやすく解説いたします。
■ そもそも「犬の下痢」とは?種類別に解説
犬の下痢は、便がいつもより柔らかくなったり、水っぽくなった状態を指します。
獣医学的には、以下のような分類がされます。
- 一過性の下痢:食事や環境の変化が原因。比較的軽度。
- 慢性の下痢:数週間以上続く。消化器の疾患や免疫異常の可能性も。
- 血便を伴う下痢:腸の出血。感染症や重度の腸炎の可能性。
■ 【主な原因】犬の下痢にはどんな理由がある?
- 食事関連
- 急なフードの切り替え
- 人間の食べ物(脂分の多い肉、乳製品など)
- 食べすぎ、おやつの過剰摂取
- 感染症や寄生虫
- パルボウイルス(特に子犬)
- 大腸菌、サルモネラ菌
- 回虫、ジアルジア、コクシジウムなどの寄生虫
- アレルギー・不耐性
- 食物アレルギーによる腸の炎症
- 小麦・鶏肉などへの過敏反応
- ストレスや環境変化
- 引っ越しやペットホテル利用
- 家族構成の変化、雷・花火などの音
- 病気(腫瘍・内分泌・膵炎など)
- 慢性腸炎、炎症性腸疾患(IBD)
- 膵炎や肝臓疾患、ホルモン異常
■ 自宅でできる応急処置と注意点
元気があり、食欲もある軽度の下痢なら、以下のようなケアが可能です。
- 12〜24時間の絶食(ただし子犬や高齢犬は要注意)
- 水分補給(常に新鮮な水を用意)
- 消化に良いフード(療法食やおかゆ状のもの)
📝 NG行動
- 人間用の整腸剤や下痢止めの使用(獣医師の判断が必要)
- 自己判断でフードを大きく変える
■ 動物病院に行くべき下痢の症状【受診の目安】
以下のような症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。
- 1日以上下痢が続いている
- 血便・黒色便(タール状の便)
- 嘔吐を繰り返す、発熱、震え
- 元気がなく、ぐったりしている
- 水も飲まない、脱水の疑いがある
- 子犬や老犬の下痢
🔎当院では、便検査・血液検査・超音波検査などを組み合わせ、原因を特定して適切な治療を行います。
■ 犬の下痢を予防するには?
- フードは徐々に切り替える(7〜10日かけて)
- 決まった時間に食事を与える
- 散歩中の拾い食いを避ける
- 定期的なワクチン・駆虫を行う
- ストレスの少ない環境づくり
■ Q&A:飼い主様からよくあるご質問
- 下痢だけでも受診すべき?
→軽度でも、「続く」「元気がない」場合は早めの診察が安心です。 - 自宅で様子見しても大丈夫?
→元気・食欲があり、1日で治まれば様子見可。ただし、様子がおかしいなら迷わず来院を。
■ はやし犬猫病院の診療方針
当院では、**「対症療法ではなく原因治療」**を大切にしています。
犬の下痢には「一時的なもの」と「病気のサイン」がありますので、初期の見極めが重要です。
飼い主様とのコミュニケーションを大切にし、安心できる診療を提供しています。
■ まとめ:犬の下痢は早めの対処がカギ
犬の下痢はよくある症状ですが、重症化すると命に関わるケースもあります。
少しでも「いつもと違う」と感じたら、お早めにご相談ください。
厚木市の動物病院「はやし犬・猫病院」では、犬の下痢をはじめ、内科疾患や予防医療にも力を入れています。
本厚木・海老名・伊勢原エリアの皆様の大切な家族の健康を、地域密着でサポートいたします。