呼吸が荒い、苦しそう!犬の注意すべき呼吸の仕方とは?
厚木市、海老名市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木のはやし犬猫病院です。
愛犬の体調を推し量る上で有用なのは「呼吸」です。呼吸の仕方である程度、愛犬の感情や体の状態を察することはできますよね。そんな呼吸の仕方が普段とは違ったら、飼い主さんは心配になることかと思います。今回はそんな犬の注意すべき呼吸の仕方について詳しく解説します。
▼犬の正常な呼吸の回数とは?
犬の呼吸について考える際、前提として知っておいていただきたいのが「正常な呼吸数」です。私たち人間の正常な呼吸数は、1分間に12~20回程度ですが、犬の場合はもう少し幅があります。犬種や年齢によっても大きく変わるものの、1分間に10~35回程度が正常な範囲内といえるでしょう。この値より極端に少なくなったり、多くなったりした場合は注意が必要です。ちなみに、小型犬ほど呼吸数は多い傾向にあります。これは肺のサイズが大型犬よりも小さいからです。
◎犬の呼吸数の測定方法
犬の呼吸数は、お腹や胸が上下に動く回数で見極めます。丸々1分間測る必要はなく、15秒測定したら4倍、20秒であれば3倍にして1分当たりの呼吸数とします。呼吸数は安静時に測る必要があるため、愛犬が眠っている時に測定しましょう。正常な呼吸数を把握しておくことで、愛犬の体に異常が生じたらすぐに気づくことができます。
▼犬の呼吸が荒く(速く)なる原因とは
◎日常生活で呼吸が荒くなる原因
犬の呼吸は、日常生活の中でも荒く、速くなることがあります。それは散歩などの運動を行った後や体温調節、ストレス、ケガ、異物誤飲などが原因です。これらはすべてのワンちゃんに起こりうるものなので、飼い主さんは普段からしっかり体調の変化を見守ってあげるようにしてください。とりわけ、異物誤飲やケガによる呼吸の乱れは、早急に対処する必要があります。
・夏場は熱中症に要注意
梅雨や夏の時期には、熱中症に注意しなければなりません。湿度や温度が高い部屋の中にいると、私たち人間でも呼吸が荒くなりますよね。それはワンちゃんたちも同じです。口を開けて呼吸したり、呼吸するが顕著に増加していたりする場合は、室内の温度・湿度管理を徹底してあげましょう。呼吸が荒くなっているだけでなく、ワンちゃんがぐったりしてしまっている場合は、動物病院の受診が勧められます。
◎呼吸が荒くなる病気
呼吸が荒くなる病気は、呼吸器と心臓の2つに大きく分けられます。
【呼吸器疾患】
・気管支炎
・気管虚脱、気管支虚脱
・肺炎
・肺水腫
【心臓疾患】
・僧帽弁閉鎖不全症
・心筋症
いずれの病気も動物病院での積極的な治療が必要となりますので、そのまま放置せずできるだけ早く受診するようにしましょう。
▼その他の注意すべき呼吸の仕方
犬の呼吸の仕方で注意すべきなのは、呼吸数だけではありません。次のような呼吸の仕方や症状が認められる場合もワンちゃんの体に何らかの異常が生じているため、まずは動物病院に相談しましょう。
・胸や肩を大きく動かす“努力呼吸”をしている
・上を向いて呼吸している
・苦しくて伏せることができない
・舌やお口の粘膜にチアノーゼが認められる
▼まとめ
今回は、愛犬の呼吸が荒くて苦しそうな場合に考えられる原因について解説しました。ケースによっては重篤な心臓病が潜んでいることもありますので、気になる症状がある場合はいつでもお気軽に厚木市の「はやし犬・猫病院」までご相談ください。