消化器には胃や腸の他、膵臓・胆嚢・肝臓といった複数の臓器が含まれます。そのため消化器疾患では嘔吐や下痢、腹痛、血便など多様な症状が生じ、一時的なものもあればなかなか良くならず慢性化するもの、緊急を要するもの様々あります。症状の程度や状況に応じて必要な検査や治療などのプランをご提示します。
消化器科
Medical
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Medical
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消化器には胃や腸の他、膵臓・胆嚢・肝臓といった複数の臓器が含まれます。そのため消化器疾患では嘔吐や下痢、腹痛、血便など多様な症状が生じ、一時的なものもあればなかなか良くならず慢性化するもの、緊急を要するもの様々あります。症状の程度や状況に応じて必要な検査や治療などのプランをご提示します。
人間と同様、お腹をこわして腹痛や嘔吐、下痢などの症状を起こす胃腸炎はわんちゃんやねこちゃんにもよくみられます。胃腸炎は大きく急性と慢性に分かれます。
異物を飲み込んでしまうことは若い時期に限らず、中高齢の子でも起こり得るトラブルです。対処法は飲み込んだ物の大きさや性状、時間経過などによって異なります。特に胃の出口や腸間内で詰まってしまえば開腹手術が必要になったり、薬品や化学物質など体内に吸収されてしまう物は中毒を起こし命の危険に晒されることもあります。日頃からの対策で防げる事故なので注意してください。
飲み込んだタオルが小腸で詰まり摘出
異物を飲み込んでしまったら自然に出るのを待たずにすぐ病院に相談しましょう!
何らかの原因により急激な胃の拡張と捻転が起こる病気です。胃の出入り口がねじれにより塞がるため胃の中に空気や液体が溜まって胃がどんどん拡張します。その結果、循環障害や血液凝固障害が生じショック症状に陥ることもあり、死亡率は15~68%とされる重大な緊急疾患です。大型犬に多く、食後の運動などが誘発因子となります。症状はお腹が膨れる、呼吸が荒い、吐きたいけど吐けない、よだれが多いなどで、急にぐったりしてしまうこともあります。
治療は急を要し、応急処置としては胃のガスを抜くことですが、手術をしてねじれた胃の整復と固定をする必要があります。いくつか予防策はありますが確実なものはなく、少しでも異常に気が付いたらすぐ病院を受診してください。
急性膵炎と慢性膵炎がありそれぞれ病態が異なります。
膵炎の「祈りのポーズ」
お腹を痛がって前肢を伸ばし腰を上げる姿勢がみられたら要注意!
胆嚢は肝臓で作られた胆汁という消化液酵素を含む液体を貯めて、総胆管から十二指腸に放出するための袋状の臓器です。本来サラサラの胆汁がゼリー状に粘度が増しドロドロになったものを胆泥と呼びますが、その胆泥が胆嚢内に貯留した状態が胆嚢粘液嚢腫です。進行すると胆泥が総胆管に詰まることによる黄疸や、胆嚢破裂に伴う腹膜炎など危険な状況に発展することもあります。血液中のコレステロールや中性脂肪が多いことが関与すると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
初期段階では無症状ですが、進行すると食欲不振や嘔吐、下痢、腹痛などの症状が認められます。特に症状がない状況であれば低脂肪食や利胆剤による内科治療で経過観察を行いますが、進行して症状が出ている場合は手術で胆嚢を摘出することが必要になります。
どのような症状がいつ頃からどのくらいの頻度で生じているか、他にも生活環境や食事内容など細かく伺います。
視診・触診により病状を把握します。
下痢の症状がある時は糞便検査も行います。もし便を事前に採れたらご持参ください。さらに状況により血液検査やレントゲン検査、超音波検査を行い原因の追究を行います。
診断結果から治療プランを決定します。フードの種類や生活環境の改善点など細かくお伝えします。
我々人間と同じでわんちゃん、ねこちゃんもちょっとお腹の調子が崩れることは日常的に起こるものです。しかし中には緊急を要するものもあります。お家の方が軽症か重症かを見分けることは難しい場合もあるので、おかしいなと思ったら早めにご相談ください。