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病院ブログ|厚木市にある土日診療・往診の動物病院 - はやし犬猫病院

【獣医師が解説】猫の膵炎(すいえん)の原因と症状・治療法|厚木市のはやし犬猫病院

厚木市・海老名市・伊勢原市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木の動物病院、はやし犬猫病院です。

初めての方はこちら

「最近元気がない」「食欲が落ちている」「吐くことが増えた」
このような症状が続く場合、猫の膵炎(すいえん)の可能性があります。

膵炎は命に関わることもある重い病気で、早期発見・早期治療がとても大切です。
今回は、猫の膵炎について、原因・症状・検査・治療法・ご自宅でのケアまでわかりやすく解説します。


目次

膵炎とは?
猫の膵炎の特徴
猫の膵炎の主な症状
猫の膵炎の原因
動物病院に行くべき目安
猫の膵炎の検査方法
猫の膵炎の治療法
はやし犬猫病院での治療
ご自宅での対処法・ケア
予防
よくある質問
まとめ


膵炎とは?

膵炎とは、膵臓(すいぞう)という臓器に炎症が起きる病気です。

膵臓は、消化酵素を作る「外分泌」と、インスリンなどホルモンを作る「内分泌」の働きを持つ重要な臓器です。

炎症によって膵臓の機能が乱れると、嘔吐・食欲低下・元気消失・腹痛などの症状が現れます。

猫の膵炎は特に診断が難しく、気づいたときには重症化しているケースもあります。


猫の膵炎の特徴

・症状が非常に分かりにくい
・嘔吐がない膵炎も多い(犬と違う点)
・慢性膵炎が多く、気づかないまま悪化しやすい
・肝臓・腸などと同時に炎症が起きる「トライアド」が猫に多い

そのため、軽い食欲低下でも注意が必要です。


猫の膵炎の主な症状

猫の膵炎は、特有の症状が少ないことが特徴です。
以下のような「なんとなくの不調」が続く場合は要注意です。

・食欲がない・食べる量が減った
・元気がない、隠れてしまう
・何度も吐く、よだれが出る
・下痢または便秘
・体重が減り始めた
・うずくまる・お腹を触られるのを嫌がる
・脱水、ふらつき

症状の強さは猫によって大きく異なります。


猫の膵炎の原因

多くの場合、はっきりした原因は不明ですが、以下の要因が関連していると言われています。

・慢性腸炎(IBD)
・胆管炎・肝炎(肝胆疾患)
・感染症(トキソプラズマなど)
・外傷、落下、事故
・高脂肪食(猫ではまれ)
・全身疾患(糖尿病など)
・薬剤の副作用(一部の薬物で起こることがあります)

猫は膵臓・肝臓・腸がつながりやすく、
「トライアド(胆管炎+膵炎+腸炎)」を同時に発症することが少なくありません。


動物病院に行くべき目安

次の症状がある場合は、膵炎の可能性があります。

・食欲が2日以上戻らない
・何度も吐く
・隠れて動かない
・水をあまり飲まない
・脱水(背中の皮膚が戻りにくい)
・ぐったりしている
・体重が急に減少

膵炎は放置すると、ショック・多臓器不全(命に関わる状態)まで進行することがあります。


猫の膵炎の検査方法

はやし犬猫病院では、以下のような検査を組み合わせて診断します。

・身体検査(脱水・痛みのチェック)
・血液検査(炎症、臓器の値)
・猫膵特異的リパーゼ(fPL)検査(膵炎の診断に非常に重要)
・超音波検査(膵臓・肝臓・腸の状態)
・X線検査(腸閉塞の除外など)

猫の膵炎は1つの検査だけでは確定が難しく、総合的に判断して診断を行います。


猫の膵炎の治療法

膵炎の治療の基本は、点滴と supportive care(全身管理)です。

① 点滴治療

脱水の改善、膵臓への血流改善、痛みの緩和に役立ちます。

② 吐き気止め(制吐剤)

嘔吐による脱水・衰弱を防ぎます。

③ 痛み止め

猫は痛みを隠しやすいため、痛みのコントロールは非常に重要です。

④ 食事管理(膵臓にやさしい食事)

無理に絶食はせず、早期からの栄養管理が回復に必須です。

⑤ 抗生剤

感染が疑われる場合に使用します。

⑥ 胆管炎・腸炎の治療

猫は膵炎と同時に起こりやすいため、併発疾患への治療も行います。

中等度以上の場合は、入院治療が必要になることもあります。


はやし犬猫病院での治療

当院では、膵炎が疑われる猫ちゃんに対し、以下を総合的に行います。

・fPL検査
・血液検査
・超音波検査
・脱水補正の点滴
・吐き気止め・痛み止め
・栄養管理
・併発疾患の治療

猫ちゃんのストレスに配慮し、できるだけ負担の少ない検査・治療を心がけています。


ご自宅での対処法・ケア

治療中や退院後は、以下のケアが効果的です。

・食欲が戻るまで無理をさせない
・少量ずつ食べられるフードを与える
・高脂肪食・おやつは控える
・脱水を防ぐため、水分摂取を促す
・体調の変化を毎日チェックする
・脱水気味なら早めに病院へ

膵炎は再発しやすいため、退院後のケアがとても大切です。


予防

膵炎を完全に予防することは難しいですが、次の習慣でリスクを減らせます。

・健康診断(特にシニア猫)
・肥満予防
・バランスの良い食事
・ストレス軽減
・他の疾患(腸炎・肝臓の病気)の早期治療

特に高齢猫・慢性腸炎の猫は注意が必要です。


よくある質問

Q. 猫の膵炎は治りますか?
A. 多くの場合改善しますが、慢性化して繰り返す子もいます。

Q. 家でできる膵炎の対処法は?
A. 食事と水分補給が最重要です。ただし自己判断の薬は危険です。

Q. 膵炎と診断された場合、入院は必要ですか?
A. 中程度〜重度の場合は入院が安全です。軽度は通院治療の場合もあります。


まとめ

猫の膵炎は、食欲低下・嘔吐・元気消失などの分かりにくい症状から始まることが多く、早期発見が回復の鍵となります。

「なんとなく元気がない」「食べない日が続く」
そんなときは、膵炎の可能性も考え、早めの受診をおすすめします。

厚木市・海老名市・伊勢原市で、猫の膵炎や食欲低下でお困りの方は、
お気軽にはやし犬猫病院へご相談ください。


厚木市本厚木のはやし犬猫病院では、猫の膵炎・肝胆疾患・胃腸トラブルなど内科診療に対応しています。