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病院ブログ|厚木市にある土日診療・往診の動物病院 - はやし犬猫病院

犬の呼吸が苦しそう!考えられる原因・病気・対処法について

厚木市、海老名市の皆様こんにちは。

厚木市本厚木のはやし犬猫病院です。

 

愛犬の呼吸が普段と違う、苦しそうに息をしている、といったケースでは、何らかの異常や病気が考えられます。今回はそんな犬の呼吸が苦しそうな時に疑われる原因や病気、対処法について詳しく解説します。

 

▼犬の呼吸困難の原因・病気・対処法

 

犬が苦しそうに呼吸している場合、次のような原因や病気が考えられます。

 

◎重度の貧血

 

犬は重度の貧血によって呼吸が荒くなることがあります。貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態であり、酸素の供給量も自ずと現象します。軽度であればそれほど問題にはなりませんが、その背景に深刻な病気やケガなどがあると重症化するため十分な注意が必要です。具体的には、溶血性貧血や再生不良性貧血、外傷による出血などが挙げられます。

 

【対処法】

 

溶血性貧血は、内科治療、外科治療、輸血の3つを組み合わせることで症状の改善が見込めます。再生不良性貧血は現状、有効な治療法はありませんが、重症化する前に適切な処置を受けることが大切です。外傷による出血は、一刻も早く動物病院を受診しましょう。

 

◎胸水や腹水が貯留している

 

愛犬の胸部や腹部が不自然に膨らんでいる場合は、胸水や腹水の貯留が疑われます。これらは心疾患や肝疾患、栄養失調、腫瘍、腹膜炎などが原因となりますが、「呼吸が荒くなる」という症状も認められます。胸水や腹水の貯留というのは、なかなか気づくことが難しくはありますが、習慣的に体重を測ったり、定期的に動物病院を受診したりすることで早期に発見できます。

 

【対処法】

 

胸水や腹水の貯留が認められた場合は、利尿剤を投与したり、穿刺によって貯留液を抜き取ったりすることで対処します。その後は根本的な原因となっている病気の治療に移行します。

 

◎心臓病

 

ワンちゃんが僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症などの心臓病にかかっていると、苦しそうな呼吸が見られることがあります。心臓は血液を全身に送り込むポンプの役割を担っており、呼吸困難以外にもさまざまな全身症状が現れてくるため、早急に動物病院を受診するようにしましょう。治療によって完治させることは容易ではありませんが、症状を安定化させることは可能です。

 

◎呼吸器疾患

 

気管支炎や気管虚脱、肺炎、肺水腫といった呼吸器の病気でも当然ですが呼吸困難の症状が認められます。これは私たち人間と同じも同じであり、「呼吸が苦しそう」という症状に直結する原因ともいえるでしょう。

 

▼自宅でできる対処法

 

ここまでは、犬が呼吸困難となる病気や病院での治療法について解説してきましたが、飼い主さんがご自宅でできる対処法についても簡単にご紹介しておきます。

 

◎生活環境を整備する

 

ワンちゃんが快適に過ごせるよう、温度や湿度の管理は徹底してください。ホコリやハウスダストなどがあると呼吸器に悪い影響が及ぶため、部屋の中はこまめにお掃除しましょう。喫煙習慣がある飼い主さんは、ベランダなど室内で煙草を吸うことをお勧めします。

 

◎楽な姿勢を探してあげる

 

重篤な病気を患っている場合は、苦しくて横になれないことがあります。そうしたケースでは、クッションなどで段差を作って、我が子が少しでも楽に過ごせるような姿勢を探してあげるようにしましょう。

 

▼まとめ

 

今回は、愛犬の呼吸が苦しそうな時に疑われる病気や対処法について解説しました。犬の呼吸困難を誘発する原因は多岐にわたるため、診断はあくまで専門家である獣医師に任せるのが一番です。愛犬の呼吸困難への対処も獣医師の診察を受けた上で行うようにしましょう。