FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療法について獣医師が解説
厚木市、海老名市、座間市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木のはやし犬猫病院です。
今回は猫ちゃんのFIP(猫伝染性腹膜炎)治療についてお話しします。
✓うちの子がFIPの症状に似ている・・・
✓FIPと診断されたが治療できないと言われた・・・
✓FIPの治療をしたいが治療費で悩んでいる・・・
そんなお悩みを抱えている飼い主様は当院にご相談ください
猫伝染性腹膜炎(FIP)は猫コロナウイルスによる感染症で、発症すると100%死に至るとても恐ろしい病気として知られ、猫ちゃんを飼ったことがある方の中にはご存じの方も多いと思います。
しかしこの病気に対して近年有効な画期的な治療薬が登場し、これまでの状況が劇的に変化、「猫伝染性腹膜炎は治る可能性がある病気」となってきました。
今回のこの記事が猫伝染性腹膜炎に苦しむ猫ちゃんや飼い主様の一助となれば幸いです。
猫伝染性腹膜炎とは
猫伝染性腹膜炎は、猫コロナウイルス」という病原性の弱いウイルスが腸の中で突然変異を起こし、強い毒性を持つ「FIPウイルス」に変化することで発症する感染症です。
若齢猫での発症が多く、60%は2歳未満の猫で発症しています。また純血種や未去勢の雄猫も発症リスクが高いと言われています。
FIPの発症を防ぐ確実な方法もありませんが、猫自身の免疫力の低下やストレスが発症に関係していると考えられています。そのため・・・
- 外に出さない
- 多頭飼育をしない
- ストレスの少ない生活環境を整える
これらが発症のリスクを下げるためには重要です。
猫伝染性腹膜炎の症状
FIPでは様々な症状がみられます。症状によってドライタイプとウェットタイプに分けられますが、混合タイプもあります。
FIPは進行が早いため早期発見・早期治療が重要です!!
猫伝染性腹膜炎の診断
FIPは他の疾患でも見られる症状が多く、特異的な検査方法もないため簡単には診断できない病気です。様々な検査を行い、検査結果を総合的に評価し診断する必要があります。
猫伝染性腹膜炎の治療
かつては不治の病とされていたFIPですが、近年では治療法が開発され完治例も数多く報告されています。一方で治療薬が非常に高額であり、
治療を受けさせたくてもそれが叶わないケースが多くありました。しかし比較的安価な治療薬も出てきており当院でも取り扱いを始めました。
猫ちゃんの症状がFIPに似ている、FIPと診断されたが治療できないと言われた、治療したいが費用面が問題になっているという方は一度ご相談ください。
<治療の流れ>
診断後は症状やFIPのタイプによって投薬量を調整し、84日間投薬を行います。初期の状態が悪い場合は入院管理が必要になることがありますが、調子が良くなれば自宅での治療が可能です。
投薬期間中は1~2週間ごとに診察を行い、各種検査をしながら治療の効果判定を行います。投薬を終えてから症状の再発が認められなければ、約1ヶ月ごとに定期診察に来ていただき、
数か月程度猫ちゃんの体調に問題がなければ、寛解したと判断し治療を終了します。ただし再発することもあるため注意が必要です。