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病院ブログ|厚木市にある土日診療・往診の動物病院 - はやし犬猫病院

【獣医師が解説】犬のフケ(皮膚の粉)の原因と治療法|厚木市のはやし犬猫病院

厚木市、海老名市、伊勢原市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木の動物病院、はやし犬猫病院です。

初めての方はこちら

 

わんちゃんの毛をなでたときに「白い粉のようなもの」が舞ったり、ブラッシングのたびにフケが目立つことはありませんか?
一見ただの乾燥と思いがちですが、皮膚の炎症や寄生虫、ホルモン異常などの病気が関係していることもあります。

今回は、犬のフケについて、原因・治療法・ご家庭でのケア方法を獣医師がわかりやすく解説します。

犬のフケとは?

犬のフケとは、皮膚の表面にある角質細胞が剥がれ落ちたものです。
健康な犬でも少量のフケは出ますが、
・・量が多い
・・体をかゆがる
・・ベタつきがある
・・部分的に毛が抜けている
といった場合には、皮膚トラブルのサインです。

 

フケの種類と特徴

フケの「量」「色」「場所」によって原因が異なります。特に首や背中、しっぽの付け根などに多い場合は注意が必要です。

 

犬のフケの主な原因

犬にフケが出る原因は大きく分けて「外的要因」と「内的要因」に分けられます。

外的要因

  • ・乾燥した環境(冬場の暖房や湿度の低下)
  • ・シャンプーのしすぎ・合わないシャンプー剤
  • ・栄養バランスの乱れ(脂肪酸不足など)
  • ・ブラッシング不足による皮脂の滞留

内的要因

  • ・マラセチア皮膚炎:カビの一種(酵母菌)が増えることでフケ・ベタつき・臭いが出る
  • ・ニキビダニ(毛包虫)感染:顔周りや前足に赤みやかさぶたが出る
  • ・アレルギー性皮膚炎:食物や環境アレルゲンに反応
  • ・ホルモン異常:甲状腺機能低下症、クッシング症候群など
  • ・皮膚の新陳代謝異常

「冬だから乾燥してるだけかな」と思って放置すると、二次感染や慢性皮膚炎に進行することもあります。

 

動物病院に行くべき目安

以下のような場合は、早めに動物病院で診察を受けましょう。

フケの量が急に増えた

かゆみや赤み、脱毛を伴う

皮膚がベタつく・臭いが強い

何度もシャンプーしても改善しない

フケが一部に集中している

これらの症状がある場合、感染症やホルモン異常など、治療が必要な病気の可能性があります。

 

犬のフケの治療法

原因に応じて、治療法は異なります。

  • ・乾燥・環境要因:保湿性の高いシャンプーやスキンケア製品を使用
  • ・感染症(マラセチア・細菌):抗真菌薬・抗生物質入りの薬用シャンプーや内服薬
  • ・ダニ感染:駆虫薬の投与
  • ・アレルギー:原因の除去と抗アレルギー薬・食事療法
  • ・ホルモン異常:ホルモン補充や内科治療

フケを抑えるには、「皮膚の清潔」と「原因の特定」の両方が大切です。
見た目が同じでも、原因がまったく異なることが多いので、自己判断で薬を使うのは避けましょう。

 

はやし犬猫病院での治療

はやし犬猫病院では、皮膚トラブルの原因を明確にするため、以下の検査を行っています。

  • ・皮膚の拭き取り検査・顕微鏡検査(マラセチア・ダニなどの確認)
  • ・テープ検査・培養検査
  • ・血液検査(ホルモンや栄養状態の確認)
  • ・必要に応じてアレルギー検査

皮膚の状態・生活環境・食事内容などを丁寧にヒアリングし、
その子に合った治療・スキンケアプランをご提案いたします。

 

ご自宅での対処法

軽度のフケや治療中のケアには、以下のような方法が有効です。

  • ・部屋の湿度を40〜60%に保つ(加湿器を活用)
  • ・刺激の少ないシャンプー剤を使用し、よくすすぐ
  • ・保湿剤を使う(皮膚が乾燥しすぎるとかえってフケが増えます)
  • ・定期的にブラッシングして皮膚の代謝を促す
  • ・バランスの取れた食事で皮膚の健康を維持する

※人間用のシャンプーは皮膚刺激が強いため、絶対に使用しないでください。

 

予防

日常的なケアで皮膚の健康を保つことが、フケの予防につながります。

  • ・月1回程度の定期シャンプー
  • ・良質なドッグフード(オメガ3脂肪酸などを含む)
  • ・定期的な健康診断でホルモンバランスをチェック
  • ・季節ごとのスキンケア調整(冬は保湿重視、夏は清潔重視)

皮膚の変化は全身の健康のバロメーターでもあります。
早めに気づいてケアしてあげることが大切です。

 

よくある質問

  1. フケだけで病院に行くのは大げさですか?
    A. 軽度の乾燥もありますが、病気の初期症状の場合も多いため、一度相談されるのがおすすめです。
  2. シャンプーを変えるだけで治りますか?
    A. 原因が乾燥や洗いすぎなら改善する場合もありますが、感染症やアレルギーでは薬が必要になります。
  3. 人にうつることはありますか?
    A. マラセチアや細菌の一部は人に影響を与えることもあるため、早めの治療をおすすめします。

 

まとめ

犬のフケは、乾燥や皮膚炎、寄生虫、ホルモン異常など、さまざまな原因で起こります。
見た目が軽くても、放置すると悪化することがあるため注意が必要です。

厚木市・海老名市・伊勢原市で犬のフケや皮膚トラブルにお困りの方は、
ぜひ一度はやし犬猫病院までご相談ください。

厚木市本厚木のはやし犬猫病院では、犬の皮膚トラブル・フケ・かゆみの診療に対応しています。