【獣医師が解説】犬が震える原因と受診の目安|厚木市の動物病院、はやし犬猫病院
厚木市、海老名市、伊勢原市の皆様こんにちは。
厚木市本厚木の動物病院、はやし犬猫病院です。
今回は「犬が震える(ふるえる)」症状について、考えられる原因や受診の目安、自宅でできる対処法などを獣医師の視点からわかりやすく解説いたします。
■ 「震える」ってどういうこと?犬の震えの見分け方
犬の震えは、身体が小刻みに揺れたり、手足がガタガタと動く症状を指します。
寒さ以外にも、ストレス、痛み、病気など多くの要因が関係することがあります。
✅ まずは以下の点をチェックしましょう:
- いつから震えているか?
- 何かきっかけ(音・食べ物・運動など)があったか?
- 他の症状(吐く、下痢、元気消失など)がないか?
- 食欲や元気はあるか?
■ 【原因別】犬が震える主な理由とは?
① 生理的な震え(問題ないケース)
- 寒さや気温の急変:小型犬や短毛種は特に寒さに敏感
- 興奮や緊張:病院や車の中で震えることも
- 高齢犬の筋力低下:特に後ろ足に見られやすい
👉 これらは一時的で、生活環境を整えることで改善するケースが多いです。
② 痛みや不快感
- 腰痛や椎間板ヘルニア
- 骨折・関節の炎症(関節炎)
- お腹の痛み(胃腸炎、膵炎など)
✅ 触ろうとすると嫌がる、歩き方が変、動きたがらないなどの症状があれば要注意です。
③ ストレス・不安・恐怖
- 雷、花火、大きな音
- 知らない場所や動物病院
- 留守番や環境の変化
ストレスによる震えは、リラックスできる環境づくりが大切です。
④ 低血糖(特に子犬や小型犬に多い)
- ごはんを食べていない
- 長時間の運動後
- 体力が落ちているとき
⚠️ 意識がもうろうとしている場合はすぐに受診が必要です。
⑤ 神経系の疾患
- てんかん
- 脳炎や脊髄疾患
- 老齢性認知症(夜間の震えなど)
これらは精密な神経学的検査や画像検査が必要となるケースがあります。
⑥ 中毒・感染症・重篤な疾患
- チョコレート・キシリトールなどの中毒
- 感染症(ジステンパーなど)
- 心疾患・呼吸器疾患
✅ 突然の震えと同時に嘔吐、下痢、失神、呼吸困難などがある場合は、すぐに動物病院へご連絡ください。
■ 動物病院に行くべき?受診の目安チェック
以下のような場合は、できるだけ早く動物病院で診察を受けましょう。
受診の目安 | 理由 |
✅ 震えが何時間も止まらない | 神経・内臓疾患の疑い |
✅ 震えと同時に元気・食欲がない | 感染症・内臓疾患の可能性 |
✅ 嘔吐や下痢、咳などもある | 緊急性の高い病気が隠れている可能性 |
✅ 意識がぼんやりしている | 低血糖や中毒の可能性 |
✅ 高齢犬で急に震え始めた | 心疾患や神経疾患の初期症状の可能性 |
■ 自宅でできる対応(軽度の場合)
震えが一時的で、他に症状がない場合は以下のような対応をしてみましょう。
- 室温を保ち、寒さを避ける
- 静かな環境で落ち着かせる
- ごはんを少量与える(低血糖対策)
- 過剰に構わず、安心できる場所で休ませる
📌 ただし「様子見」は1日が限度。繰り返すようならご相談ください。
■ 飼い主様からのよくあるご質問(Q&A)
- 子犬が震えるけど元気はあります。大丈夫?
→ 低血糖のリスクがあります。砂糖水やフードで落ち着くこともありますが、繰り返す場合は早めの受診を。 - 散歩中に震えるのは病気?
→ 寒さや緊張、過去の嫌な経験(トラウマ)などの可能性があります。続く場合は診察を。 - 病院に行くべきか迷ったら?
→ 動画を撮影し、病院で見せるのがおすすめです。当院でも震えの動画をもとに診断を進めるケースがあります。
■ はやし犬猫病院の方針と対応
はやし犬猫病院では、犬の震えが見られる場合、まずは全身状態の把握と丁寧な問診を行います。
必要に応じて以下の検査を組み合わせて、原因を特定します。
- 血液検査(炎症・内臓・ホルモン)
- レントゲン検査(骨・臓器の状態)
- 超音波検査(腹部・心臓)
- 神経学的評価(てんかん・脊髄疾患)
診断結果に応じて、内科治療・痛みの管理・環境調整など、その子に合った治療方針をご提案いたします。
■ まとめ:犬の震えは身体からのSOSかも
犬の震えは、寒さや不安だけでなく、痛みや病気のサインであることも多く見られます。
見た目に変化が少なくても、「何かおかしい」と感じたら、迷わずご相談ください。
厚木市本厚木の「はやし犬猫病院」では、犬の震えに関するご相談や診療に丁寧に対応しています。
海老名市・伊勢原市など近隣地域からも多数ご来院いただいています。
ご不安なときは、まずはお電話やWeb予約でご相談ください。